田中陽希の安全登山への道|「山への思い」

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海外の山は知らない。しかし、日本の山が素晴らしいということは知っている。
低いから簡単な山、高いから難しい山、展望があるからいい山、展望がないからつまらない山など、単純な物差しでは言い表すことができない魅力が一つ一つの山に詰まっている。全国各地を歩き、海を渡り、山を登り繋いできたことで、日本の山がそこに住む人々の生活にとって大切な存在であることを垣間見てきた。
2018年6月大山開山祭

山と関りが深い日本人

稲作などの農作物は山と共にある。山形県庄内平野、福島県会津盆地など、水田が広がる平野部の奥には大きな山が見下ろすように聳えている。日本列島の多くは急峻な山岳地帯や山間部ばかりで、その間に限られた平野部がある。山からの豊富な水によって多くの農作物が育ち、やがて収穫期を迎える。歩きながら水田を眺め続けただけでも、季節の流れを感じられた。

一見すると稲作と山は関係のないように思うかもしれないが、稲作をする人々は春になると山の雪形を見て、水田に水を張るタイミングや稲を植えるタイミングの参考にしている地域が多いことに気がつく。山があるから冬になると雪を多く蓄えて春には豊かな水を得ることができる。山は、その地に住む人々の生活の支えになっているのだ。

古くは山岳信仰により、山を神と崇めて祀ってもきた。その信仰は受け継がれ各地で今も大切に残っている。山岳修験の最盛期ほど厚い信仰が残っているわけではないが、修験者でなくとも山に登れば、普段の生活では感じられない力を五感で得ることができるだろう。
2019年6月八ヶ岳山頂開山祭

感動で涙を流したり、高揚して思わず声を上げたりと心が突き動かされた経験をもつ登山者はきっと多い。本物の自然に触れたとき、感じられる何かが日本人の心にはあるのかもしれない。だからこそ、山へ登る理由はそれぞれ違えども、多くの人が山へと向かうのだろう。そんな気がしてならない。私もそのうちの一人だから。
2021年6月十勝連峰オプタテシケ山頂

日本を代表する名山の多くを登ってきたが、登ったことのない山はまだ数多くある。その数は残りの一生をかけても登りきることは不可能だ。それでも、限られた時間で一つまた一つと出会った山を増やしていきたい。

数千、数万年をかけて今の日本の山がある。これから先の数千、万年後にはどんな山が日本にはあるのだろうと想像するだけでワクワクが止まらない。現在の日本の山の最高峰は富士山(3,776m)だが、遠い未来には5,000mを越える山が日本にもあるかもしれないのだ。

これからも、山を敬い、尊い、共存し、守り続けていこう。
2021年8月2日301座目利尻岳山頂

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田中陽希と学ぶ jROの山岳遭難対策制度